【靴修理のタイミング】かかとが減ってきた時の交換時期とは?
来週からもう12月ですね。
製靴塾も3分の2を迎えました。
残り4ヶ月をどう有意義に過ごせるか、そして4月から独り立ちする準備もそろそろ始めないとですね〜
さて先週からの進み具合です。
2足同時進行しています。
前回のブログでは靴の底付けのハチマキを巻いていたところでしたね。
こんな感じで終わっておりました。
ハチマキで底を揃えたらヒールを一枚ずつ積んでいきます。
ヒールの材料もいろいろありますが、今回は全て革を使っています。
一枚重ねては革包丁で大きさを整えていき、そしてまた一枚重ねて同じように切回して整えていくんですよ。
一番下(地面に接する面)のヒールは、革と合成ゴムを組み合わせています。
これは修理のことを考えてそうしています。
たまにかかとが減っている靴を履いている人がいますよね。
減るのは当たり前のことですが、問題は修理に出すタイミングです。
ゴム部分の高さが完全になくなる前に修理屋さんへ行き交換してもらってください。
ゴムがなくなり革のヒールもどんどん削れると修理が厄介になり、修理費用も高くつきます。
これは削れた革ヒールを水平に直す修理工程が増えるためなんですね。
なので、これは覚えておくといいですよ^^
ヒールを積み終え、底周りを整えるとこうなります。
足の接地面にもゴム貼りしました。
ゴム貼りは滑らないことと靴の劣化防止も兼ねて。
ゴムがない方がかっこいいんですが、実用性を考えるとやはりこうなりますね 笑
この辺りはお客さんの好みも出てくるところですね。
そして底周りをインクで染めて防水加工すれば完成です^^
こちらが完成写真です^^
そしてもう1足がこちら。
同じ革で同じようなデザインのため、写真だとわかりづらいですね、すいません。
でも木型も違い、こちらは女性用ですので、並べると全然違う感じなんですよー
こちらも同じようにヒールを積み、
底周りの塗装が済むと完成です^^
写真だと一瞬ですが、けっこう時間かかってるんですよ〜 笑
アッパーにも栄養剤を塗り込み、つま先とかかとは軽めに鏡面磨きをしツヤを出しました^^
クラシックな感じのデザインなので女性らしさも出すために、ライニング(内側)の革はピンクの光沢のあるもので上品に。
そしてポイントはつま先の「四つ葉のクローバー」の孔飾り。
靴ってモチベーションを左右するアイテムだと思っています。
服が気に入っていても、出かける前の靴選びに失敗するとモチベーションが下がったりしますよね?
なので気持ちの面で少しでもモチベーションが上がり、履いていると良い運が回ってくるような「四つ葉のクローバー」の孔飾りにしてみました^^
靴ってまずは機能性が大切なので、デザインできる範囲はある程度限られています。
その中で少しでもお客さんに喜んでいただけることはしていきたいですね。
そしてまた新たに1足作り出しています。
今度はどんな靴ができるのか、お楽しみに!笑